東京リバークルーズ(日本橋、御茶ノ水、スカイツリーなど)


東京リバークルーズ(日本橋、御茶ノ水、スカイツリーなど)image

こんにちは。ボースンのRです。

先週の土曜日ヤマハのレンタルボートをみんなで楽しむ会に行ってきました。
http://wonderdriving.com/archives/2013/01/-boat130119.html

image集合は勝どきマリーナです。
初めて来ましたが、レンタルボートと教習艇だけに特化したマリーナという感じです。
コースは2コース。

1.御茶ノ水、日本橋、スカイツリーコース コースはこちら
2.荒川ロックゲート、ゲートブリッジコース

私は1のスカイツリーコースです。普段湾奥はほとんど来ないですし、リバークルーズは横浜の大岡川と、隅田川から入る大横川で花見をしたぐらいしか経験がありません。そこで今回は我々の乗っている船では行けないエリアの探索という趣旨で参加してきました。
ロックゲートも行った事ないのですが、またの機会にチャレンジしてみます。

船はAS21、ベルフィーノ、FR23。全て一軸の船外機艇です。
船割りで唯一のオープン艇AS21になりました。抜群に寒さが予想されますが、フライブリッジで操船していると思い込めば同じです。写真も一番取りやすいですし。ポケットにはカイロとウィスキーを準備して、外側から内側からとダブルで暖を取れる体制です。(注:アルコールで暖を取ったため、当然操船はしておりません。)

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日本橋

 

 

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水道橋と御茶ノ水の間あたりのいい雰囲気なところを越えると、聖橋

 

 

万世橋を抜け秋葉原を抜けると屋形船がたくさん

隅田川に戻ります。

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アサヒビールを横に見ながら進み

 

 

 

スカイツリーの脇まで来ました。水門を抜ければもう少し近づけそうです。奥にたぶん35フィートぐらいの船がいたので、その辺までは行けそうです。ジェットは禁止の看板がありました。

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松本零士デザインの水上バス『ヒミコ』

 

 

 

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レインボーブリッジ

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浜離宮

 

 

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夕方になってきたので帰港します
途中江戸時代に築いた石垣、明治、大正に築いた石垣が重なっていたり、リバークルーズも面白いですね。ご一緒させていただいたみなさんありがとうございました。
あとはマイアミのように船で手軽に行けるレストランなどがたくさんあれば、東京の海ももっと魅力が出ると思うのですが・・・。

楽しい機会をいただきましたので、お礼に代えて私にわかる範囲で参考になりそうな情報を書いておきます。

今回色々な方の操船を見ていて感じたことがあります。
1.離岸の操船
2.船のトリム調整
3.屋形船を含む、仕事で船に乗っている方との関わり
あくまでも基本的な方法で、風や潮の流れ、キャプテンやクルーの技量などにより例外はあります。

1.離岸の操船
これは今回だけでなく、他のマリーナでも非常によく見かけます。
左舷着岸や右舷着岸の状態で舫いを切った後、そのまま舵を桟橋から離れるように切って前進で離岸するという方が多いです。これをやってしまうと船の桟橋側の後ろが桟橋に当たることがあります。大抵操船席から見えないところでマリーナの方が桟橋に当たらないように船を押しています。船の長さが40フィート程度までで、風がなければこれでもどうにかなりますが、あまりかっこいいものではありません。

曲がる時に、車の場合は内輪差があり、後ろのタイヤは前のタイヤよりも内側を通ります。しかし船の場合は、プロペラと舵が後ろにあるため車で言うドリフト状態になるので、バウ(舳先)が通ったところよりもスターン(艫)は外側に膨らみます。車をバックした時の外輪差と同じ状態です。
この事を知っているだけで、狙ったラインをトレース出来るようになると思いますので、特にリバークルーズのような狭い水域や、港の中などでは有効です。
2.船のトリム調整
船の船底形状は流体力学に基づいて作られていますので、それを活かした操船だとスマートです。
船外機の場合はチルト、船内外機の場合はチルトとトリムタブ、船内機の場合はトリムタブがあります。今回のような船外機艇の場合はスロットルレバーに上下ボタンが付いています。船は止まっている状態から走り出すと徐々に船体が浮いてきます。スピードに乗って滑走している状態をプレーニングと言います。プレーニングする前のバウアップ(艫足)している状態をハンプと言います。(排水型の船はプレーニングしませんので除きます。またスポーツフィッシャーマンは荒波を切り裂けるようにプレーニング状態でも艫足気味です。)

ハンプ状態は水の抵抗が一番大きく、エンジンの負荷が非常に高いので長く続けると最悪の場合、エンジンが壊れます。また前方が視界も悪いので安全面でもなるべく短くした方がベターです。プレーニングに早く入るには、チルトを下げることにより下向きのベクトルの力を作りスターンを持ち上げてあげるといいです。20~30フィートの船の場合、乗員の乗る位置によっても船の姿勢が変わりますし、乗員の数とエンジンのパワーによってもプレーニングにかかる時間は変わります。船長はそういった事も考慮してチルトを変化させて一番船が走りやすい姿勢にしてあげると船が喜ぶと思います。漁港とかで何気なく走っている漁師さんを見ると、やっぱり皆さん非常に上手です。
3.屋形船を含む、仕事で船に乗っている方との関わり
屋形船に特化して書きます。屋形船はあのサイズで一軸インボードのバウスラスターのみです。また操船席も一番後ろにあり、前の近い部分の視界は非常に悪いです。
二軸の船と違い、細かい動きもどちらかと言うと苦手な構造です。(腕がいいので問題はありませんが。スラスターもプレジャーボートでよく使っている電動のものではなく油圧で利きがいいです。)

仕事で乗っているのと遊びで乗っているのとどちらが偉いとかの話ではなく、シーマンシップとして機動力の高い小さい船が大きい船を気遣うのがスマートだと思います。
当然操船技術もプロには敵いませんが、気遣う姿勢を見せることが共存に繋がると思います。今回の船は喫水が屋形船よりも浅いので、チルトを上げて保険をかけつつですが端に寄るだけでもいいと思います。本当にやばくなってもニュートラルにさえ入れておけば座礁しそうになってもボートフックで護岸を押すなりいくらでも方法はあります。技量にあった安全マージンを確保した上で、出来る範囲の事をやれたらいいかなと思います。

また屋形船が係船している時も、中ではてんぷらの油を用意しているかもしれません。
そんな時に引き波で揺らされたら怒鳴りたくなる気持ちはわかります。うちの船でもパスタのお湯がこぼれそうになった事があります。また引き波で舫いロープが切れることもあります。デッドスローは他船への思いやりだと思います。

プロもプレジャーも、大きい船も小さい船も、船長同士がリスペクトし合えるような水辺になったら、もっともっと遊べる場所、係留できる場所も増えるかもしれません。
漁港がプレジャー禁止のところが多い1つの理由には、プレジャーボートがゴミを捨てていき、お金も地元に落としていかなかった、お金落とすんだからと偉そうだった、などがあるそうです。みんなで楽しく遊べるような環境に少しずつ出来るよう、私に出来る事はどんどんやっていこうと思っています。

詳しく書いたらまだまだありますが、長くなってしまうので今回はこの辺で終わりにさせてください。私もまだまだシーマンとしては未熟ですが、何かのお役に立てば幸いです。

 


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