JIBT その2前夜祭


JIBT その2前夜祭下田港に着岸すると、日本各地から集まってきた猛者達が集っている。
今回の参加艇は104隻。北は仙台あたりから南は長崎だっけかな?オーストラリア、韓国からのエントリーもあるようだ。
ここに参加しているオーナーボートは、それぞれがスポーツフィッシャーマンとして活躍している有名どころ。このJIBT下田大会は、まず、ジャパンゲームフィッシング協会(JGFA)が開く講習会などの参加ポイントを稼ぎ出場資格を得なくてはならない。また、まったく初めてのチームは自分の船ではエントリーできず、下田の漁船をチャーターしなくてはならない。地元の漁船に乗って、その船頭から下田海域のかじきポイントなりルールなりを教わるために必用なこととされている。
そうやって集まったこの大会での賞品は、もちろんお金ではない。優勝者はハワイ・コナで行われるHIBTという世界大会への出場資格を得られるだけだ。
だが、この下田海域は、例年この時期かじきの宝庫、豊饒な美しい海で夏の始まりを楽しむのは最高なのだ。
そして、久しぶりに会える海の仲間がいる。
ふら
前夜祭は、漁協の市場で行われ地元の方々の参加もあってとっても賑わう。
もちろんライブバンド在り、フラダンスあり。我々競技参加チームが交代で焼き鳥を焼いたり、カクテルを作ったりともてなす側に廻る。
とっても楽しいのだが、実は明日から競技を行う我々は、様々な情報の交換場ともなっている。
各方面から船で来た人たちから、その途中のいくつかのポイントの様子を聞けるからだ。かじきは黒潮に乗ってやってくる。もちろん黒潮本流は遙か沖合を蛇行していくのだが、この下田の海域にはその支流や反転流がはいってくる。その潮に餌を求めたカジキがやってくるのだ。その判断は水温、水色で見分けるのだが、その情報をもとめて、チームクルーがそれぞれに情報を仕入れてこれる場となる。それにあわせて、インターネットから得られる情報をもとに、翌日、大会初日の作戦を練ることができるのだ。
我々が得た情報は、今回は黒潮が例年に比べて遠くに離れてしまいとにかく潮が薄い。水温が24度から25度が勝負で、その潮はひょうたんと呼ばれる新島と神津島の北側にある瀬にのみ見えるという。その潮は、伊豆七島近海の黒潮から出ている支流ではなく、遠く和歌山県の潮岬から熊野灘を経てやってきている潮のようだ。また、大会中のポイントルールがいろいろあり、ファーストマリーンにはポイントが加算されるから初日の一番先に釣ると有利になる。そんな駆け引きを考えながら翌日の作戦を練っていくのだ。
ルアー
我々は、スタートフィッシング後、おそらくみんなはここから20マイル離れるひょうたんを目指すだろうと予測をたて、クルー諸氏が仕入れてきた地元漁師の話で約5マイル沖の神子元島まわりの潮でまかじきが居るとのことから、そこでファーストマリーンを狙い、潮を見ながらひょうたんまで南下しようという作戦を練った。
となると、流す疑似餌(ルアー)は、まかじき向けのものとなる。ルアーを選択して針をヤスリで研ぐ。そうやって大会前夜は暮れていった。
続く


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