ボートの購入2 何して遊ぶ?(釣り編)

船には大きく分けて、釣りに適したスポーツフィッシャーマン。動く別荘としておしゃれに使うサロンクルーザー。スピード命のスポーツタイプ。それぞれにまた細分化されるのですが、大きくざっくりわけるとこんなところだと思います。

つまり使い方によって、船の性質が変わります。

そこで、何をしたいか

まずは日本で一番ポピュラーな釣りから

ふだん遊漁船に乗り込み釣りをされているような方は、当然流し釣りのできるスパンカーを装備した漁船タイプがベストです。スパンカーというのは船の最後尾に三角形のセールを立てて、船を風上に立てる役目を持ったもので、これがあるのは日本だけかなー。見るからに魚船。でもそんな日本独自の漁船でも、内装をプライベート仕様に、キッチン、寝室、サロン、トイレシャワーなどをゴージャスに変えて楽しんでいる方々もいらっしゃいます。
それでも色気がないと思われる方がスポーツフィッシャーマンを購入されますが、スポーツフィッシャーマンとはトーナメントなどでスタートフィッシングからいち早く魚場に行くためのスピード性能と波を乗り越える凌波性を追求しています。そのため比較的頑丈で重い船の作りに大馬力のエンジンを搭載していますが、たいていは船型が波を断ち割るV型になっていて、たとえば底釣りをしたり、船を潮に合わせて流しながら魚を釣るなど走っていないときには不安定になってしまい、停止しているときにかなり揺れます。主にはトローリングと言って、5から9ノットくらいの低速でルアーを表層に流して回遊魚を狙う釣りをメインに考えた船で、もちろんカジキマグロなどのゲームフィッシングを考えた船です。
バートラム、バイキング、ハトラスなどアメリカの船が多く、見た目も硬派でかっこいいんですが。
日本は魚場に恵まれた海に囲まれているので、釣りは先ほどのトーナメントの例を含めてさまざまなイベントがありますので、たとえばカジキを釣りたいという方々はJGFAなどの団体に加入されると、みーんなが親切に教えてくれます。ただ、下田のカジキ釣り大会が日本で一番大きい大会ですが、それに出るには船は28フィート以上ないと出れないとか制約があります。
それは、魚場まで下田から1時間くらいかかる範囲でイベントを行うという理由、日本の海は荒れやすいという理由あからだと思います。
日本の海は、たとえば太平洋側を考えると、夏は陸が熱せられてその上昇気流に海からの空気がなだれこんで、暑い晴れた夏は午前中は平穏な海でも、午後になると南風がびゅんびゅん吹きまくるという特質があります。風が吹くと海面がさざなみ、風に押されて白い波頭が重なってあっというまにうねりとなり、船を走らせるのが難しくなる場合が多いのです。
たとえ東京湾のように三浦半島と房総半島に囲まれた平水というわれるところでも、風が吹いてしまうと大型な本船の引き波が三角波となってしまし走らせるのが難しくなります。
ですので船を選ぶときにはこの耐航性能がある程度しっかりした船を選ぶことをお勧めいたします。

ではどうやって波に強い船を選ぶか
ますはその造船所がどこにあるかが一番わかりやすいかな
最近では、コンピューターのCADを使って数値を入れて設計しますので、昔ほどの顕著な差はなくなりましたが、でもやはり荒れた海をロケーションとして、そこでテストを繰り返して作られた船は安心感があります。
逆に、たとえばアメリカですと五大湖でもボートつくりが盛んで、でも、五大湖の船はやはり海の波には・・・というところはあります。
造船所はアメリカでも東海岸が多いのですが、やはりニュージャージーのキャニオンランナーと呼ばれるVIKING社が代表の船、ノースカロライナのカロライナフレアー、これは浜名湖のようなインレットから外海に出るときに流れ出る潮と大西洋の潮がぶつかり否応なくとてつもなく荒れた海をつっきらなければならないという性格を持った船で今ではハトラスはもちろんSPENCER社が有名、過去にはDAVISというレジェンドメーカーがありました。あとはフロリダに行けばトーナメントリーダーとなるような有名どころ、バートラム、ガーリントン、メリット、アメリカンカスタムヨット、などなどが沢山あります。

そんながちがちなスポーツフィッシャーマンじゃなくてもという方には

輸入艇でも、比較的釣りよりなマルチパーパスな船もあります。
特に小型艇が多いかな。東海岸の北部にも沢山あります。代表的なのはボストンホエラーかな

国産艇はこのマルチパーパス(多目的)な船が多いのですが、どうしても欲張りすぎでそれぞれの目的が中途半端になっているように思います。技術の日本、機械ものは日本製に限るという方がよくいらっしゃいますが、実は国産艇でもこのプレジャーボートでは、エンジンがボルボだったり、マリンギアーが輸入物だったりと、国内において海の楽しみ方がまだ洗練されているとはいえない国産艇は、近年だいぶ頑張っているのですが漁船を除いてまだまだといえるかなー。

つまりは釣りをしたいという方でも、まず何を釣りたいのか、キスやヒラメとかじきやカツオでは行き場所、釣り方にだいぶ違いがあります。そして釣りのための装備は何を考えるのか。
こませ釣りなのか、トローリングなのか。
あれもこれもも、もちろんできますが、それぞれどこに重点を置くのかこのあたりをまずお考えになってはいかがでしょうか

ボートの購入1 誰とどこで?

知り合いからのメール、「船を買おうと思うのだけれどどんな船がいいのか教えて!」
シーズンなのか最近このようなお問い合わせが多い。

それで質問するのは、どこで、どんな人が、ボートで何をしたくて、いくらかけられるのか?

でもその質問にも、どんな選択種があるのかがわからないみたい。
そりゃーそうだよね
僕にしても大学生のころには、セーリングするヨットにしても、ディンキーがあってクルーザーがあり、それぞれその使い方によってのる船が違うなんてわからなかったもの。
ただ、漠然と鎌倉の海の上を走るヨットを見てのりたいなーと思っただけだもんなー

というわけで、数回にわたり解説してみよっかなーと

まずは、誰が誰とのるかです。
船は、小さい船(20フィート代くらいかな)であれば、一人で海に出ることはあってもそれ以上となるともやい綱を取ってくれる人など誰かが必要になります。その人数が揃えられるかどうかで、予算もありますが船の大きさはそれによっても影響が出ます。
会社の福利厚生で何人かでワイワイ乗るのか
ペイドクルー(お金を払って手伝ってもらう)を雇うのか
それとも家族?
一人?
そのあたりから、船の大きさがチョイスできるかなー

次にどこで乗るかです。
日本では米国のようにトレーラーにボートを積んでというのは、法規制などがありかなり面倒
さらにスロープで海に浮かべさせてくれる施設がほとんどありません。ビーチエントリーでも、砂浜に車両が入るのは手続きが最低必要になり、面倒かと

それと、置き場所は遊びに直結します。
海で泳ぐ、きれいな海となると?島に行きたい?
となるとそれらに至便なロケーションまで車で行ったほうが楽かもしれません。
でなければ、船の中で料理ができ、宿泊ができということになればそれなりの大きさになりますし
たとえば東京湾の奥から剣崎を超えて三浦半島の突端、三崎までは40マイル以上あるので、たとえば25ノットで巡航できる船でも片道2時間以上を覚悟しなくてはなりません。
片道2時間、これって結構あります。
しかも東京湾はちょっと風が吹くと向きによっては三角波がたってしまい25ノットなんてだせなくなってしまい、たとえば10ノットであれば片道4時間。これはつらいだろうな
でも、東京湾の中だけでも楽しい船遊びはできます。
河川をクルージングしたりを含めればいいのかな

いずれ高価な船、マリーナや漁港におかせてもらい、安全に保管してもらうこととなります。
まれに河川などに放置する例がありますが、管理者はいませんので盗難、火災、川の氾濫による事故などリスクが多く、またちゃんとした許可がないと、撤去されて罰則をかせられることがありますので、お勧めできません。
知り合いに、自分の家の裏に止めている人がいますが、ちゃんと許可を取って自分で管理しています。

置き方も、陸に保管するのと海上保管があります。それぞれメリットデメリットがありますが
陸沖の場合、クレーンでいちいち上げ下げをしてもらわなくてはならないので、出航帰港の時間に制約ができてしまう場合が多く、事前に分かっていればマリーナに頼んでおろしてもらう、後であげてもらっとくというサービスがあるところが多いですが、掃除などまでは行き届かないでしょう。
ただ、陸置きは、海藻などの付着や潮による腐食などの塩害は少ないのですが
船台をしっかり作っておかないと、船がねじれたりしてドアが閉まらなくなるといった事件はあります。
エンジンなどの機関は清水で塩抜きができるので、あんまり使わないという方にはいいかもです。
ただ、そうはいっても車と同じで機械ものですので、エンジンだけは定期的に負荷をかけてあげ、オイル落ちを防ぐようにしなくては持ちが悪くなります。

海置きの場合
船は浮いてナンボとも言われていますが、やはりその通り。
ある程度の大きさの船であれば、発電機も積んで電気が使え、浮いた別荘としても使えるだろうし、なによりも自分の好きな時に海に繰り出せます。
ただ、船底に貝や海藻が付着してしまうので、船底塗料を塗らなければなりません。これは頻度多く出航する船では年に一回、できれば年に2回上架して作業を行わなければなりません。

ざっくりですが、マリーナビーチ協会
http://www.jmba.or.jp/kaiinsyoukai.html
の会員マリーナのリストがありますので、調べてみてくださいな
漁港とかは、これは組合に聞いてみないとわからないな
でも基本、船の管理は自己責任ですので、初心から飛びつくのは難しいかな?船を持ったあとのメンテナンスや寄港地情報、もちろん管理などの情報はないと思ったほうがよろしいでしょう。

マリーナでも特色を持っているところがあります。でも、船の駐車場と割り切っているところもありますよ
さて、特色は上下架や給油、メンテナンスの施設だけでなく
たとえばマリーナ主催のオーナー向けイベントやサービスもさまざま
マリーナは、いかに足しげくマリーナに来てもらうかを画策してイベントを打ちますが
たいていあるのは太公望コンテスト、釣り大会です。そのロケーションにあわせて魚種が変わってくるかなー
クルージング大会も催しているところもあります。みんなで行けば怖くない。
メンテナンス講座や気象講座などをしているところもあります。
ですので、そのマリーナのロケーションや料金だけでなく、どんなイベントやサービスがあるのかをよく観察してみてくださいね!
海外だとおおうにして、施設やサービスはもちろん、どういう人が会員としているのか、また、現会員の紹介がないとは入れない格式をもっているところが多いのですが
日本では現在はそういうところはないかなー

ボートショー

日本最大のボートショーが開催されています。場所はマイアミボートショーのようにシャトルバスで繋いだ二会場。コンベンションホールの位置付けが横浜みなとみらいのパシフィコ横浜。そしてSea Isle Marinaの位置付けで横浜ベイサイドマリーナ。シャトルバスは高速道路を使うので、適度な時間で行き来ができます。
展示は世界を相手にするマイアミボートショーに比べると、あちらはボートショーで営業のクロージングを目指しているを考えるとさみしいのは仕方がないとして、国内の代表的メーカーがそれぞれのプレゼンをしています。
開催は本日まで。是非ご覧になりメーカーごとのコンセプト、新商品の発掘など楽しい発見があります。

マイアミ事情4

Miami11-2 080マイアミ事情の続きです。
あちらでは、新しい船ばかりではありません。
このように古い船も大事にレストアされて、いわばこだわりの一艇として使われています。
外見もしっかりレストアですが、中身はも最新の航海計器などをうまくレトロにデザインされてつかわれていたりMiami11-2 072

Miami11-3 303Miami11-3 195こんな風に船を楽しめる環境がうらやましい。
日本は、近代的なマリーナなどが整備されはしたものの
これだけ海に囲まれて、運河や川にも恵まれているのに
いつになったら、このような生活に密着した楽しいボーティンぐライフを送れるようになるのかな
というわけで
僕はそろそろ、国内でマリン産業をみるのではなく
海外の後進国に興味が出だしている毎日なんです
もちろん、フロリダで仕事があればすぐにも行くのですが
そのフロリダ在住の方から、中国、海南島が面白い!とはいわれていたり
が、しかーし・・・

マイアミ事情3

マイアミ事情の続きです。


あのように運河沿いには別荘もあるし、もちろんマリーナもあり、とにかくボート置き場には事欠かない。そして、船でも車でも行けるレストランが点在!


しかも、たのしそうなんだよな


Miami11-1 163運河沿いのレストランの一つ


ここはフォートローダデールだけれど


 


 


 


 


 


Miami11-1 165んなふうに、船をバックにランチざます


絵になるんだなー


 


 


Miami11-1 169


桟橋側から撮ってしまいました


 


 


 


 


Miami11-1 170その桟橋には、なんと給油所もあり


これって日本では危険物取扱から言うとできないことだろうな


船が入ってくると、ちゃんと誰か白髪綱を取りに来てくれます。


でも、オーナーはそれに全く頼らなくてもきっちり桟橋につけて


それだけ手慣れてるんだよな


 

マイアミ事情2

マイアミ事情の続きです。


内海があるところや、運河がはりめぐされた環境のことは前に述べましたが


そこにはこんな大きな船も入りますMiami11-1 110


 


 


どうですか?


60から80FTくらいの船を庭先に浮かべて、遠出をする時には、動く別荘として利用


そんで、近所にちょい乗り、もちろん釣りを楽しんだり、近くのレストランに食事にいったり、あるいは買い物に行ったりする足でこのような30ftクラスの足舟を浮かべています。


Miami11-1 147ゴージャスな家ばかりではなく、このような雰囲気のある家も


でも、そこには桟橋があり、船をつけるだけでなく、ランチやディナーを楽しんだり、ポーチとしても使っています。


 


 


Miami11-1 154船と言っても、パワーボートばかりではなく


 


このようなカヌーもこうやって庭先において楽しんでいます。


夜はライトアップしたオブジェとしても使っているのかな


 


 

ボート天国マイアミ1

Miami11-1 002久しぶりのブログですみません。


ほぼ毎年、マイアミにはボートショーの取材で行っておりますが、ボートショーばかりになってしまってマイアミ周辺のボート事情とはどんなものかの一部ですが、皆様のご要望にお応えし、ちょっとづつですがご紹介しようと


外海は、サーフィンができるビーチからはじまり釣りは勿論、ちょっと足をのばせばカリブの島々、そして、ここがボート天国と言う所以は、なんといってもニューヨークまで続くと言われる静穏な内海と運河がはりめぐされ、運河沿いの土地所有者は自分の桟橋を持てると言うことが、日本と大きな違いではないでしょうか


だってこんな風にその運河沿いには、自分なりのボートが別荘や自宅の目の前に係留されているんですものMiami11-1 102Miami11-1 086Miami11-1 098